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ラック社内の、生成AI活用実態の変化と現状を独自調査

こんにちは。AI技術部の青野です。

生成AIの業務活用が進む中、ラックは社内システムとして独自のWebアプリケーション「LACGAI powered by OpenAI(以下、LACGAI)」を活用し、安全かつ効率的に生成AIを社内で利用できる環境を整えています。

こうした取り組みを背景に、今回は社内で実施した生成AI活用実態アンケートの結果をご紹介します。この記事が、企業における生成AI活用の推進に役立てたら幸いです。

生成AI活用実態アンケートの結果

アンケートは2023年の9月と2024年の10月に実施し、その結果を比較することでラックの生成AI活用の実態と変化、今後の課題を分析します。

基本情報

まずはアンケートの基本情報からです。2023年度は940人、2024年度には964人が回答し、技術職が604人から650人へ、管理職が123人から101人へと変動しています。

職種ごとにアンケート回答数の変化が見られますが、2023年度との比較は主に割合を見ながら考察します。

職種 2023年度 2024年度
技術職 604 650
営業職 74 83
スタッフ職 133 121
管理職 123 101
その他 6 9
合計 940 964
2023年度と2024年度の基本情報

生成AIの活用度合い

最初に、「あなたの生成AIの活用度合いはどれくらいですか」と質問しました。

2023年度では、生成AIを日常的に活用する社員はまだ少数派でしたが、関心は高い状態にありました。2024年度には、全体の65%以上の社員が何らかの形で生成AIを業務活用しています。職種別の使用状況や課題も明確になり、管理職の活用率が5人に4人以上(82.18%)と高いことから、トップダウンで生成AI活用が推進できる状況にあると言えます。

2023年度の結果と考察

2023年度では、生成AIを「日常的に使用している」社員は9.57%と少数派にとどまり、多くの社員が「試しに使ってみたがそれだけに留まっている」または「関心はあるが自ら試したことはない」と回答していました。これは、生成AIの業務活用がまだ一般化しておらず、社員が手探りで使い方を模索している状況を反映しています。

しかし注目すべきは、「そもそも生成AIに関心がない」社員は2.66%とこの当時から非常に少なく、すでに社内での生成AIへの関心は高かったといえます。

2024年度の結果と考察

2024年度では、生成AIを「日常的に使用している」社員が4人に1人以上(26.35%)に増加し、「時々使用している」社員を含めると全体の約65%が業務で生成AIを活用している状況です。職種別で見ると技術職67.38%、営業職57.83%、スタッフ職45.45%、管理職82.18%が業務で生成AIを活用しています。

営業職は「日常的に使用している」社員の割合は他の職種より低く(13.25%)、後述する、"生成AIを活用しない理由"の結果で「必要な業務やタスクでの活用シーンが思い浮かばない」と回答した割合が他の職種より高いことから、通常の生成AIでは活用方法が限定される可能性がありそうです。このような職種に対しては、組織固有の知識を活用できる技術「RAG」などの併用により、業務で活用しやすい形で生成AIツールを提供する必要があるといえます。

また、スタッフ職では「試しに使ってみたがそれだけに留まっている」社員の割合が他職種より高く(33.06%)、"生成AIを活用しない理由"の結果で「操作や利用方法が難しく感じるため」と回答した割合が他の職種より高いことから、操作や利用方法のサポートが必要だといえます。

2023年度と2024年度の比較結果と考察

2023年度と2024年度を比較すると、生成AIを「日常的に使用している」社員の割合が9.57%から26.35%へと大幅に増加しています。社内での生成AIの業務活用が、この1年間で急速に進んでいることがうかがえます。

職種別で見ると、技術職が43.05%から67.38%、営業職が44.59%から57.83%、スタッフ職が27.82%から45.45%、管理職が55.28%から82.18%と、すべての職種で利用拡大が見られます。特に注目すべきはスタッフ職で、「日常的に使用している」社員の割合が3.76%から18.18%と増加しています。

操作や利用方法が難しいという点はありつつも、使い方を習得することで日々の業務での多様な用途が広がっているのかもしれません。管理職は5人に4人以上が業務で生成AIを活用している状態で、会社全体でトップダウンでの活用推進体制が整いつつあります。

2023年度の生成AIの活用度合い
2024年度の生成AIの活用度合い
2023年度と2024年度の"生成AIの活用度合い"の比較(全体)
生成AIの活用度合い 2023年度
技術職 営業職 スタッフ職 管理職 その他
日常的に使用している
(生成AIを業務に取り入れて
日常的に使用している)
11.26%
(68)
6.76%
(5)
3.76%
(5)
8.94%
(11)
16.67%
(1)
時々使用している 31.79%
(192)
37.84%
(28)
24.06%
(32)
46.34%
(57)
16.67%
(1)
試しに使ってみたが
それだけに留まっている
30.13%
(182)
31.08%
(23)
33.08%
(44)
30.89%
(38)
0.0%
(0)
生成AIに関心はあるが、
自ら試したことはない
24.83%
(150)
24.32%
(18)
30.08%
(40)
13.01%
(16)
66.67%
(4)
そもそも生成AIに関心がない 1.99%
(12)
0.0%
(0)
9.02%
(12)
0.81%
(1)
0.0%
(0)
合計 100.0%
(604)
100.0%
(74)
100.0%
(133)
100.0%
(123)
100.0%
(6)
生成AIの活用度合い 2024年度
技術職 営業職 スタッフ職 管理職 その他
日常的に使用している
(生成AIを業務に取り入れて
日常的に使用している)
29.85%
(194)
13.25%
(11)
18.18%
(22)
23.76%
(24)
33.33%
(3)
時々使用している 37.54%
(244)
44.58%
(37)
27.27%
(33)
58.42%
(59)
33.33%
(3)
試しに使ってみたが
それだけに留まっている
16.15%
(105)
27.71%
(23)
33.06%
(40)
14.85%
(15)
0.0%
(0)
生成AIに関心はあるが、
自ら試したことはない
14.15%
(92)
14.46%
(12)
17.36%
(21)
2.97%
(3)
33.33%
(3)
そもそも生成AIに関心がない 2.31%
(15)
0.0%
(0)
4.13%
(5)
0.0%
(0)
0.0%
(0)
合計 100.0%
(650)
100.0%
(83)
100.0%
(121)
100.0%
(101)
100.0%
(9)
2023年度と2024年度の"生成AIの活用度合い"の比較(職種別)

生成AIの活用方法

次に、「日常的に使用している(生成AIを業務に取り入れて日常的に使用している)」と「時々使用している」社員に対して、「生成AIをどのように使っているか」と複数回答形式で聞きました。この項目は2024年度のアンケートでのみ質問しています。

その結果、生成AIの活用方法として「検索・情報収集」(31.22%)と「文章生成」(26.28%)が最も多いことが分かります。職種ごとの活用傾向も興味深い結果を示しています。「コーディング支援」は技術職、「文章生成」は管理職やスタッフ職、「画像生成」はスタッフ職、「ブレインストーミング」は管理職での利用割合が他の職種より高く、業務の性質に合った結果が見受けられます。

これらの結果から、職種に応じて生成AIの活用ニーズが異なることがわかります。つまり、職種間よりも職種内での活用共有を促進すると、生成AI活用がより進むといえます。その他の使い方として、雑談、音楽制作、英会話や相談などでの利用も見られ多種多様に使われていました。

2024年度の生成AIの活用方法(全体)
2024年度の"生成AIの活用方法"(全体)
生成AIの活用方法 2024年度
技術職 営業職 スタッフ職 管理職 その他
検索・情報収集 30.01%
(341)
38.78%
(38)
29.1%
(39)
35.53%
(70)
29.41%
(5)
文章生成
(コンテンツ作成、要約、
校正、文法チェック)
24.01%
(272)
29.59%
(29)
32.09%
(43)
33.5%
(66)
29.41%
(5)
コーディング支援
(コード生成、コード説明、
デバッグ)
16.77%
(190)
3.06%
(3)
6.72%
(9)
2.03%
(4)
5.88%
(1)
翻訳 10.77%
(122)
8.16%
(8)
6.72%
(9)
9.64%
(19)
23.53%
(4)
ブレインストーミング 9.62%
(109)
7.14%
(7)
10.45%
(14)
13.71%
(27)
5.88%
(1)
画像生成 3.27%
(37)
6.12%
(6)
9.7%
(13)
4.06%
(8)
0.0%
(0)
データ分析 3.62%
(41)
5.1%
(5)
4.48%
(6)
1.52%
(3)
5.88%
(1)
その他 1.85%
(21)
2.04%
(2)
0.75%
(1)
0.0%
(0)
0.0%
(0)
合計 100.0%
(1,133)
100.0%
(98)
100.0%
(134)
100.0%
(197)
100.0%
(17)
2024年度の"生成AIの活用方法"(職種別)

生成AIを活用しない理由

次に、「試しに使ってみたがそれだけに留まっている」または「生成AIに関心はあるが、自ら試したことはない」社員に対して、「なぜ生成AIを活用しないのかという理由」を聞きました。

2023年度では、生成AIを活用しない理由として最も多かったのは「活用シーンが思い浮かばない」(33.01%)でした。2024年度になると、生成AIへの信頼度が向上したことが見受けられます。しかし、営業職の「活用シーンが思い浮かばない」や、スタッフ職の「操作や利用方法が難しい」といった課題は依然として残っており、具体的な活用方法の提案や教育やサポートの強化が必要です。

2023年度の結果と考察

2023年度では、生成AIを活用しない最大の理由は「必要な業務やタスクでの活用シーンが思い浮かばない」(33.01%)で、特にスタッフ職でその割合が高かった(44.05%)ことが分かります。

また、「生成AIの出力結果に対する信頼性や品質の懸念がある」が全体で19.03%を占めており、営業職(29.27%)で特にその懸念が強かったことが示されています。営業職はお客様と直接接する職種であるため、生成AIが台頭し始めた頃は慎重な姿勢を取っていたと考えられます。

2023年度と2024年度の比較結果と考察

2023年度と2024年度を比較すると、「試しに使ってみたがそれだけに留まっている」と「生成AIに関心はあるが、自ら試したことはない」社員数は515人から314人と大幅に減少しました。「生成AIの出力結果に対する信頼性や品質の懸念がある」は19.03%から13.69%と減少し、人数も98人から43人と半減していることから、生成AIへの信頼性は高くなったといえます。

また、「セキュリティやプライバシーの懸念がある」と回答した人数も94人から56人と減少しました。これは安心して使えるLACGAIの社内での広がりと、生成AI活用ガイドラインの全社的な周知の効果が出てきているのではないかと思っています。

一方、課題が浮き彫りになった項目もあります。2023年度と2024年度で比較した際、営業職の「必要な業務やタスクでの活用シーンが思い浮かばない」が10人から17人に、スタッフ職の「操作や利用方法が難しく感じるため」が9人から13人と増加しています。

営業職は"生成AIの活用度合い"でも考察したように、RAGなど業務で活用しやすい形で生成AIツールを提供する必要があります。スタッフ職は、ChatGPTや社内の生成AIツールであるLACGAIの高機能化やUIの複雑化が、操作面での課題を生じさせている可能性があります。

これらの結果から、活用方法の具体的な提案や教育、社員間での共有の場が重要であると推察されます。

2023年度の生成AIを活用しない理由
2024年度の生成AIを活用しない理由
2023年度と2024年度の"生成AIを活用しない理由"の比較(全体)
生成AIを活用しない理由 2023年度
技術職 営業職 スタッフ職 管理職 その他
必要な業務やタスクでの
活用シーンが思い浮かばない
32.83%
(109)
24.39%
(10)
44.05%
(37)
24.07%
(13)
25.0%
(1)
セキュリティやプライバシー
の懸念がある
16.87%
(56)
29.27%
(12)
13.1%
(11)
25.93%
(14)
25.0%
(1)
生成AIの出力結果に対する
信頼性や品質の懸念がある
19.58%
(65)
29.27%
(12)
9.52%
(8)
20.37%
(11)
50.0%
(2)
操作や利用方法が難しく
感じるため
7.53%
(25)
7.32%
(3)
10.71%
(9)
5.56%
(3)
0.0%
(0)
必要性を感じない 11.14%
(37)
4.88%
(2)
9.52%
(8)
3.7%
(2)
0.0%
(0)
無回答 1.51%
(5)
2.44%
(1)
2.38%
(2)
1.85%
(1)
0.0%
(0)
その他 10.54%
(35)
2.44%
(1)
10.71%
(9)
18.52%
(10)
0.0%
(0)
合計 100.0%
(332)
100.0%
(41)
100.0%
(84)
100.0%
(54)
100.0%
(4)
生成AIを活用しない理由 2024年度
技術職 営業職 スタッフ職 管理職 その他
必要な業務やタスクでの
活用シーンが思い浮かばない
39.09%
(77)
48.57%
(17)
37.7%
(23)
27.78%
(5)
33.33%
(1)
セキュリティやプライバシー
の懸念がある
19.29%
(38)
8.57%
(3)
19.67%
(12)
16.67%
(3)
0.0%
(0)
生成AIの出力結果に対する
信頼性や品質の懸念がある
13.71%
(27)
14.29%
(5)
9.84%
(6)
22.22%
(4)
33.33%
(1)
操作や利用方法が難しく
感じるため
6.6%
(13)
14.29%
(5)
21.31%
(13)
5.56%
(1)
33.33%
(1)
必要性を感じない 10.15%
(20)
2.86%
(1)
1.64%
(1)
16.67%
(3)
0.0%
(0)
無回答 - - - - -
その他 11.17%
(22)
11.43%
(4)
9.84%
(6)
11.11%
(2)
0.0%
(0)
合計 100.0%
(197)
100.0%
(35)
100.0%
(61)
100.0%
(18)
100.0%
(3)
2023年度と2024年度の生成AIを活用しない理由の比較(職種別)

生成AIの今後の影響度合い

次に、「生成AIは今後私たちの仕事にどれくらい影響を及ぼすと思いますか」と聞きました。

2023年度と2024年度を比較すると、生成AIが業務に影響を与えると考える社員が78.72%から86.10%に増加しました。特に技術職とスタッフ職でその認識が高まっていますが、営業職と管理職ではやや減少が見られます。これらの約2年間の結果を振り返ると、いったん落ち着いたのではないかという見方もある一方、生成AIが一過性のブームではなく、今後も業務に影響を及ぼすとの認識が多く広がっていることを示しています。

2023年度の結果と考察

2023年度では、「非常に大きな影響を及ぼす」と答えた社員が32.55%、「ある程度の影響を及ぼす」と答えた社員が46.17%で、全体の78.72%が、生成AIが業務に影響を与えると考えていました。

また、「中程度の影響を及ぼす」や「少ない影響を及ぼす」と答えた社員も合わせて約20%おり、生成AIの影響について慎重な見方もありつつも、「ほとんど影響を及ぼさない」と答えた社員が約1%とごく少数であることから生成AIのインパクトをこの頃から会社全体で感じていたことがわかります。

職種別で見ると、技術職75.83%、営業職85.14%、スタッフ職73.68%、管理職94.31%が「非常に大きな影響を及ぼす」または「ある程度の影響を及ぼす」と答えました。

2024年度の結果と考察

2024年度では、「非常に大きな影響を及ぼす」と答えた社員が全体の37.45%を占め、特に管理職ではその割合が56.44%と高く、生成AIの導入による業務変革への期待が組織のリーダー層で高まっています。

また、「ある程度の影響を及ぼす」と回答した人も48.65%に達し、全体の86.10%が、生成AIが今後の業務に大きな影響を与えると考えていることが読み取れます。職種別で見ると技術職85.69%、営業職80.72%、スタッフ職88.43%、管理職90.10%が「非常に大きな影響を及ぼす」または「ある程度の影響を及ぼす」と答えました。

2023年度と2024年度の比較結果と考察

2023年度と2024年度を比較すると、「非常に大きな影響を及ぼす」と答えた社員が32.55%から37.45%に、「ある程度の影響を及ぼす」と答えた社員が46.17%から48.65%に達し、生成AIが業務に影響を与えると答えた社員は78.72%から86.10%へと増加しました。

職種別で見ると技術職が75.83%から85.69%、営業職が85.14%から80.72%、スタッフ職が73.68%から88.43%、管理職が94.31%から90.1%となり、今後生成AIが私たちの業務に影響を与えるという考えが技術職とスタッフ職では増加した一方、営業職と管理職では減少が見られました。

この結果から、生成AIは、いったん落ち着きを見せているのではないかという見方もあるといえます。しかし、生成AIが台頭した約2年間の結果として、生成AIは一時的なブームではなく技術の進歩や活用事例の増加を伴い、今後も私たちの仕事に少なからず影響を及ぼすだろうという認識を反映しています。

2023年度の生成AIの今後の影響度合い
2024年度の生成AIの今後の影響度合い
2023年度と2024年度の"生成AIの今後の影響度合い"の比較(全体)
生成AIの今後の影響度合い 2023年度
技術職 営業職 スタッフ職 管理職 その他
非常に大きな影響を及ぼす
(多くの業務やタスクが生成AIに
よって変革されると感じる)
30.13%
(182)
41.89%
(31)
22.56%
(30)
49.59%
(61)
33.33%
(2)
ある程度の影響を及ぼす
(一部の業務やタスクにおいて
生成AIの活用が増えると予想する)
45.7%
(276)
43.24%
(32)
51.13%
(68)
44.72%
(55)
50.0%
(3)
中程度の影響を及ぼす
(生成AIの利用が一部の業務や
タスクに限定されると思う)
16.72%
(101)
14.86%
(11)
16.54%
(22)
4.88%
(6)
16.67%
(1)
少ない影響を及ぼす
(生成AIが取り入れられることは
あっても、大きな変化はないと感じる)
5.79%
(35)
0.0%
(0)
6.77%
(9)
0.81%
(1)
0.0%
(0)
ほとんど影響を及ぼさない
(生成AIの進化による仕事への
直接的な影響は期待していない)
1.16%
(7)
0.0%
(0)
1.5%
(2)
0.0%
(0)
0.0%
(0)
無回答 0.5%
(3)
0.0%
(0)
1.5%
(2)
0.0%
(0)
0.0%
(0)
合計 100.0%
(604)
100.0%
(74)
100.0%
(133)
100.0%
(123)
100.0%
(6)
生成AIの今後の影響度合い 2024年度
技術職 営業職 スタッフ職 管理職 その他
非常に大きな影響を及ぼす
(多くの業務やタスクが生成AIに
よって変革されると感じる)
34.77%
(226)
40.96%
(34)
33.88%
(41)
56.44%
(57)
33.33%
(3)
ある程度の影響を及ぼす
(一部の業務やタスクにおいて
生成AIの活用が増えると予想する)
50.92%
(331)
39.76%
(33)
54.55%
(66)
33.66%
(34)
55.56%
(5)
中程度の影響を及ぼす
(生成AIの利用が一部の業務や
タスクに限定されると思う)
9.69%
(63)
15.66%
(13)
9.92%
(12)
8.91%
(9)
11.11%
(1)
少ない影響を及ぼす
(生成AIが取り入れられることは
あっても、大きな変化はないと感じる)
2.77%
(18)
3.61%
(3)
0.83%
(1)
0.99%
(1)
0.0%
(0)
ほとんど影響を及ぼさない
(生成AIの進化による仕事への
直接的な影響は期待していない)
1.85%
(12)
0.0%
(0)
0.83%
(1)
0.0%
(0)
0.0%
(0)
無回答 - - - - -
合計 100.0%
(650)
100.0%
(83)
100.0%
(121)
100.0%
(101)
100.0%
(9)
2023年度と2024年度の"生成AIの今後の影響度合い"の比較(職種別)

主に利用している生成AIツール

最後に、「日常的に使用している(生成AIを業務に取り入れて日常的に使用している)」と「時々使用している」社員に対して、「主に利用している生成AIはどれですか?」と最も利用頻度の高い生成AIツールを聞きました。

なお、ラックでは独自の生成AIツール「LACGAI」とTeamsで使える社内チャットボット「Chotto Chat」を提供しており、社員が業務中に安心して生成AIを使える環境を整えています。また、ChatGPTのような一般的な生成AIツールも、主に日常的な事柄を聞くツールとして利用されています。

2024年度では、生成AIツールの利用が職種や業務内容に応じて多様化しました。「ChatGPT」は主なツールとしての利用率が前年の73.75%から43.02%に減少した一方、「LACGAI」は10.25%から26.51%に増加しました。技術職では「LACGAI」、営業職では「Microsoft 365 Copilot」、スタッフ職では「Chotto Chat」が主に利用されています。これらの結果は、業務に最適な生成AIツールの選択が進んでいることを示しています。

2023年度の結果と考察

2023年度では、「ChatGPT」が圧倒的に主流で、全体の73.75%が利用していました。職種別でも「ChatGPT」は主なツールとしての利用率は70%以上を占め、「LACGAI」や「Chotto Chat」はそれぞれ10%前後にとどまっています。これらの独自ツールはリリースからまだ半年ほどで、認知度や利用機会が限られていました。

2024年度の結果と考察

2024年度では、主に利用されている生成AIは「ChatGPT」(43.02%)が最も多く、次いで「LACGAI」(26.51%)と「Microsoft 365 Copilot」(16.98%)が続いています。職種別では、技術職では「LACGAI」(29.91%)、営業職では「Microsoft 365 Copilot」(29.17%)、スタッフ職では「Chotto Chat」(16.36%)が他の職種より高いことが特徴的です。これらの結果から、職種や業務内容に応じて生成AIツールを使い分けていることが分かります。

2023年度と2024年度の比較結果と考察

2023年度と2024年度を比較すると、「ChatGPT」は主なツールとしての利用率が73.75%から43.02%へと大幅に減少しています。一方で、「LACGAI」は10.25%から26.51%と増加しました。ChatGPTは一般的な事柄のみで利用される一方、LACGAIでは、業務内容を含めて利用できるため、ChatGPTからLACGAIへ利用者が移動している可能性が考えられます。

また、2024年度から一部の社員に提供された「Microsoft 365 Copilot」も16.98%と利用が進んでいます。その他にも、Perplexity AI、Google Gemini、Claudeを利用している社員もいました。

2023年度の利用している生成AIツール
2024年度の利用している生成AIツール
2023年度と2024年度の"利用している生成AIツール"の比較(全体)
利用している生成AIツール 2023年度
技術職 営業職 スタッフ職 管理職 その他
ChatGPT 72.69%
(189)
69.7%
(23)
70.27%
(26)
80.88%
(55)
100.0%
(2)
LACGAI 10.38%
(27)
9.09%
(3)
13.51%
(5)
8.82%
(6)
0.0%
(0)
Chotto Chat 10.0%
(26)
15.15%
(5)
10.81%
(4)
5.88%
(4)
0.0%
(0)
Bingチャット 5.38%
(14)
3.03%
(1)
5.41%
(2)
4.41%
(3)
0.0%
(0)
Microsoft 365 Copilot - - - - -
その他 1.54%
(4)
3.03%
(1)
0.0%
(0)
0.0%
(0)
0.0%
(0)
合計 100.0%
(260)
100.0%
(33)
100.0%
(37)
100.0%
(68)
100.0%
(2)
利用している生成AIツール 2024年度
技術職 営業職 スタッフ職 管理職 その他
ChatGPT 43.15%
(189)
45.83%
(22)
36.36%
(20)
43.37%
(36)
66.67%
(4)
LACGAI 29.91%
(131)
16.67%
(8)
20.0%
(11)
18.07%
(15)
33.33%
(2)
Chotto Chat 6.16%
(27)
6.25%
(3)
16.36%
(9)
9.64%
(8)
0.0%
(0)
Bingチャット 1.14%
(5)
0.0%
(0)
5.45%
(3)
2.41%
(2)
0.0%
(0)
Microsoft 365 Copilot 14.16%
(62)
29.17%
(14)
18.18%
(10)
25.3%
(21)
0.0%
(0)
その他 5.48%
(24)
2.08%
(1)
3.64%
(2)
1.2%
(1)
0.0%
(0)
その他 100.0%
(438)
100.0%
(48)
100.0%
(55)
100.0%
(83)
100.0%
(6)
2023年度と2024年度の"利用している生成AIツール"の比較(職種別)

さいごに

ラック社内の生成AI活用実態アンケートを、2023年度と2024年度で比較した結果や考察を共有しました。社内で生成AI活用が急速に進んでいる一方で、活用方法の共有や複雑化した生成AIツールの操作方法などのサポートが課題として浮き彫りになりました。今後もラックではこれらの課題を解決しながら、生成AIの業務での活用を加速させていく予定です。

さらに、ラック社内での活用経験を基に、スムーズな開発やセキュアな利用方法を提案していますので、業務効率化に生成AIの活用を検討する際はぜひご相談ください。

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