ラック、サポート終了製品の延命支援サービスの提供を開始
〜Windows Server 2008を「セキュリティ診断付Azure移行支援サービス」で救済〜
2019年6月27日 | プレス
株式会社ラック(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:西本 逸郎、以下 ラック)は、サポート終了を間近に控えたWindows Server 2008を利用するユーザーに対して、マイクロソフト社のクラウド環境へ移行し3年間の延命を実現する「セキュリティ診断付Azure移行支援サービス」の提供を本日より開始します。
Windows Server 2008は、マイクロソフト社初の仮想化技術を搭載したサーバー製品であり、企業の重要な役割を持つシステムとして大量に稼働しています。この製品は、来年2020年1月14日にはサポート終了が決まっており、終了が間近に迫った現在でも、日本国内で20万台以上が稼働しているとみられています。
サポート終了後にセキュリティアップデートプログラムの提供を受けるには、同社と延長サポート契約をするか、新しい製品へのバージョンアップが必要となります。しかし、いずれも高額な費用(延長サポートの契約の場合、年額で全ライセンス金額の75%の費用)が必要となる上に、バージョンアップには年単位の移行期間が見込まれることから現実的ではありません。一方で、セキュリティアップデートをしないまま運用した場合、2017年に世界的に大きな脅威となった「ワナクライ」に代表されるように、閉鎖されたネットワーク環境を破壊するようなマルウェアに感染した場合に、一気に被害が拡大し企業経営に対して大打撃となる懸念があります。
マイクロソフト社はオンプレミス環境のWindows Server 2008を同社のパブリッククラウドサービス「Microsoft Azure」に移行した場合に限り、無償でセキュリティアップデートプログラムを提供することを決定しています。
ラックとしては、製品が企業の重要なシステムで稼働し続けることが、深刻なセキュリティ対策上の脆弱性につながることを懸念しており、このたびMicrosoft Azureへのクラウド移行支援と、移行後のシステムのセキュリティ診断を付帯した、「セキュリティ診断付Azure移行支援サービス」の提供を開始します。セキュリティ診断付Azure移行支援サービスは、オンプレミス環境もしくは他のクラウド環境からAzure環境への移行の計画と実施をサポートするもので、複数サーバーを連携して稼働するシステム全体の移行も対応いたします。また、クラウドへ移行したシステムのセキュリティ診断を行い、クラウド利用のセキュリティ上の懸念を解消します。
ラックは、Windows Server 2008のAzureへの移行により、脆弱性による脅威から企業を守る取り組みを推進します。
サービス内容
システムやネットワーク構成を把握し、計画策定から移行作業、簡易的なセキュリティ診断を実施の後、運用支援を行います。
計画フェーズ
オンプレミス環境で動作するシステムを、Azureへ移行する計画を立てると同時に、コスト試算をいたします。
- 対象システム、サーバー機器のシステム構成、ネットワーク構成の把握
- Azure環境へのマイグレーション設計(ネットワーク設計、キャパシティプランニング、アプリケーション構成、カスタマイズ内容の把握)
- クラウドへのVPN接続・閉域網接続するためのネットワーク設計
移行フェーズ
事前に計画したシステムをAzure環境へ移行する作業を行います。移行に際しては、リフトアンドシフトを行うツールを活用しスピーディーに作業します。また、移行後のオペレーティングシステムなど基本的な動作確認を行った後、簡易的なセキュリティ診断を行います。
- 移行用サーバーの設置
- 移行先環境の構築
- クラウドへのVPN接続・閉域網接続するためのネットワーク構築
- データ同期
- 移行テスト
- 移行実施
- システム移行確認
- セキュリティ診断(簡易版)
支援フェーズ
移行完了後に、移行作業で使用した一時的な作業領域を廃棄し、また1週間を目途に運用の伴走を行い、安定したシステム運用を支援します。
- 運用支援(運用支援の作業内容は打ち合わせで決定)
- 作業環境の破棄及び原状復帰
オプションサービス
移行したお客様のシステムに合わせ、クラウドを利用する際に発生する様々な疑問に関して、サポートサービス窓口をご用意します。また、クラウド環境でのセキュリティ対状況を調べる、セキュリティ診断サービスを提供いたします。もちろん、Windows Server 2008をアップグレードするなど、移行計画についてもご支援いたします。
- ユーザーサポートサービス
- Azure環境移行後のアドバンスドセキュリティ診断およびリスクアセスメント
- プラットフォームマイグレーション、システムリプレースに関する支援
価格および期間
Windows Server 2008サーバー5台の移行の場合、次の作業を行います。
- 移行ツール使用料費
- 調査・設計費
- 移行作業費
- 運用伴走費(1週間)
想定価格:150万円~(税抜)
想定期間:約1か月
移行作業における注意点
セキュリティ診断付Azure移行支援サービスは、システムの規模に依存しますが、1か月程度の期間が必要です。またサーバー10台ほどのシステムの移行は数か月間程度必要となります。
サービスの詳細について
なおラックは、製品のサポート終了に関わる脅威と対策の理解を深めるためのドキュメント、Windows Server 2008のサポート終了(EoS)対策の背景と手段(PDF 1.2MB)を公開しています。
株式会社ラックについて
ラックは、1986年にシステム開発事業で創業、多くの実績を誇る「金融系の基盤システム開発」をはじめ、社会の基盤システムの開発を行っています。1995年にはいち早く情報セキュリティ事業を開始し、現在ではサイバーセキュリティ分野のリーディングカンパニーとして、企業・官公庁・団体等のお客様に業界屈指のセキュリティ技術を駆使した、先端のITトータルソリューションサービスを提供しています。
* ラック、LACは、株式会社ラックの国内及びその他の国における登録商標または商標です。
* その他、記載されている会社名・団体名、製品名などは、各社の登録商標または商標です。