TISとラックがクラウドおよびセキュリティ領域で協業
~「セキュリティ・バイ・デザイン」をスピーディに実現する 先進的なサービスプラットフォームを提供~
2019年4月18日 | プレス
TISインテックグループのTIS株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役会長兼社長:桑野 徹、以下「TIS」)と、株式会社ラック(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:西本逸郎、以下「ラック」)は、クラウドサービスおよびセキュリティサービスの領域において協業することをお知らせします。
マルチクラウド分野で豊富な実績とノウハウを持つTISとセキュリティ分野において業界屈指の知見を有するラックの双方の強みを活かし、金融、製造・サービスなどのエンタープライズ企業および公共分野向けにサービスを共同で展開していきます。
TISでは、本協業などを通じて2020年度にクラウド&セキュリティ事業として200億円規模の売上を目指します。
「Society5.0」の実現に向けて、本協業では政府が推進する「サイバーセキュリティ経営ガイドライン※1」や「デジタル・ガバメント推進方針※2」「セキュリティ・バイ・デザイン※3」をスピーディに実現する次世代型「クラウド&セキュリティサービスプラットフォーム」を共同で提供します。
両社が提供する「クラウド&セキュリティサービスプラットフォーム」は、「サイバーセキュリティ経営ガイドライン」の重点10項目をベースにお客様が必要な実施項目に応じて、コンサルテーションから導入、運用・監査までをワンストップで、「スピーディ」「セキュア」「フレキシブル」に提供する、新たなサービスプラットフォームです。
本サービスプラットフォームの第1弾メニューとして、クラウド運用とセキュリティ運用が一元化された「エンタープライズ・クラウド&セキュリティ運用サービス」を提供するとともに、新サービスや各種製品に対する共同研究および検証も併せて行っていきます。
協業の背景
「スピード」が求められる昨今のビジネスにおいて、システムの迅速な導入と投資対効果の両立が可能なクラウドサービスの利活用は、重要度を増してきています。我が国でも2018年5月31日に「クラウド・バイ・デフォルト原則※4」が閣議決定され、基幹システムの移行やSaaSの利活用が、ますます加速していくと予測されています。
一方で、様々なデバイスがネットワークに接続するマルチアクセス環境の普及は、今後、クラウドサービスを狙った新たな脅威へ発展していく可能性があり、セキュリティリスクへの対策は大きな課題となっています。さらにセキュリティ運用とクラウド運用を個別で対応することによる非効率性や、セキュリティリスクに対応するための新たな機器の導入は、企業のシステム運用全般の煩雑化など、様々な課題を生んでいます。また、セキュリティ人材不足も体制の構築や維持に大きな影響を与えています。
これらの課題に対して、TISとラックは協業により、「セキュリティ・バイ・デザイン」に基づいた包括的なサービスを提供していき、お客様の課題解決に貢献します。
協業施策について
本協業では、クラウドの利用によって「スピーディ」「フレキシブル」を実現し、セキュリティ・バイ・デザインに基づく「セキュア」な基盤として「クラウド&セキュリティサービスプラットフォーム」を提供することで、お客様の事業展開を支えます。
両社は、以下の協業施策を進めていきます。
1.「エンタープライズ・クラウド&セキュリティ運用サービス」の提供
「エンタープライズ・クラウド&セキュリティ運用サービス」を5月から営業開始します。本サービスでは、包括的なセキュリティ運用機能を提供するため「脅威インテリジェンスセンター」を新設しました。「脅威インテリジェンスセンター」では、従来型のSOC(Security Operation Center)のセキュリティデバイスからのアラート解析機能に加え、CSIRT(Computer Security Incident Response Team)活動に基づく、脅威情報の収集やインシデント発生時の調査などを含んだ包括的なセキュリティ運用機能を実装しました。
また、合わせて提供する「業界別運用テンプレート」を活用することで、クラウド運用、ネットワーク監視、セキュリティ監視、コンプライアンス統制、アプリケーション運用を、業界別の規制や対策が考慮された形で速やかに実用できます。これらの運用統合により、お客様は本業であるコアビジネスへの集中が可能となります。
「脅威インテリジェンスセンター」と「業界別運用テンプレート」は、ラックのセキュリティに対する知見やノウハウ面を開発および運用に活用し、TISのクラウド市場における多業種の運用実績とノウハウと活かして提供していきます。
2.共同研究および検証の実施
情報アクセスの多様化に伴う認証、ネットワーク機器、クラウド統制など、様々な分野における新製品を共同で研究および検証します。これにより、製品の正しい理解に加えて、その検証で培われる製品理解と技術を、新たなサービスの構築および安心安全な導入と運用に活用します。
3.技術交流、双方向の体制支援
技術レベルの確認と成果物を共有などの技術交流や双方案件に関する支援体制を構築します。両社がこれまで培ってきた強みを融合することで、より高品質なサービスを大規模で提供できるスキームを構築していきます。まずは、クラウドと脆弱性診断業務において、ラックの公共系を中心としたセキュリティ実績と、TISのクレジットカードを中心とするPCIDSS※5の運営機関(PCI SSC※6)における公認診断ベンダとしての技術を共有し、サービス提供品質の向上を図ります。
※1 サイバーセキュリティ経営ガイドライン:経済産業省と独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が、ITに関するシステムやサービス等を供給する企業および経営戦略上ITの利活用が不可欠である企業の経営者を対象に、サイバーセキュリティ対策を推進するため策定したガイドライン
※2 デジタル・ガバメント推進方針:内閣府による、デジタル技術を徹底活用した利用者中心の行政サービス改革や官民協働を実現するプラットフォームなど、価値を生み出すITガバナンスの方針
※3 セキュリティ・バイ・デザイン:内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)を中心に提唱する「情報セキュリティを企画・設計段階から確保するための方策」。IoTシステムの設計・構築・運用に際しては、セキュリティを事前に考慮する基本原則とし、これが確保されていることが当該システムの稼働前に確認・検証できる仕組みが求められる
※4 クラウド・バイ・デフォルト原則:2018年に閣議決定された、政府情報システムについてクラウドサービスの利用を第一候補として、その検討を行うものとした基本方針
※5 PCIDSS:Payment Card Industry Data Security Standardの略称。ペイメントカードのデータ取扱い等における国際的なセキュリティ基準
※6 PCISSC:Payment Card Industry Security Standard Councilの略称。PCIDSSを管理運営する団体
「Platform Square」について
https://www.tis.jp/branding/platform/
「Platform Square」は「クラウド&セキュリティ」のソリューション軸と「コンサルティング&マネージドサービス」のサービス軸を組み合わせたワンストップ型の付加価値提供をしていくためのTISのブランドです。「時代の先を見据えたサービス提案」「IT環境を進化させる柔軟性とチャレンジ精神」「高度なエンジニアが支えるプロデュース」の3つの力を終結したクラウド&セキュリティサービスのプロフェッショナルとしてお客様のビジネスの成長を加速させます。詳細はこちらをご参照ください。
TIS株式会社について
TISインテックグループの TIS は、SI・受託開発に加え、データセンターやクラウドなどサービス型の IT ソリューションを多数用意しています。同時に、中国・ASEAN 地域を中心としたグローバルサポート体制も整え、金融、製造、流通/サービス、公共、通信など様々な業界で 3000社以上のビジネスパートナーとして、お客様の事業の成長に貢献しています。詳細はこちらをご参照ください。
株式会社ラックについて
ラックは、1986年にシステム開発事業で創業、多くの実績を誇る「金融系の基盤システム開発」をはじめ、社会の基盤システムの開発を行っています。1995年にはいち早く情報セキュリティ事業を開始し、現在ではサイバーセキュリティ分野のリーディングカンパニーとして、官公庁・企業・団体等のお客様に業界屈指のセキュリティ技術を駆使した、先端のITトータルソリューションサービスを提供しています。
お問い合わせ先
本件に関するお問い合わせ先
TIS株式会社 サービス事業統括本部
プラットフォームビジネスユニット プラットフォームサービス営業部
TEL:03-5337-4379 E-mail:ps-info@ml.tis.co.jp
株式会社ラック サイバーセキュリティ・公共事業部 事業推進部
E-mail:sales@lac.co.jp
報道関係からのお問い合わせ先
TIS株式会社 企画本部 コーポレートコミュニケーション部 浄土寺/橋田
TEL:03-5337-4232 E-mail:tis_pr@ml.tis.co.jp
株式会社ラック 経営企画部 コーポレート・コミュニケーション室 山下
TEL:03-6757-0107 E-mail:pr@lac.co.jp
* 記載されている会社名、製品名は、各社の登録商標または商標です。
* 記載されている情報は、発表日現在のものです。最新の情報とは異なる場合がありますのでご了承ください。