2019年 社長年頭挨拶(要旨)
2019年1月 7日 | お知らせ
当社代表取締役社長 西本逸郎による、ラックグループ社員向けの年頭挨拶(要旨)を下記の通りお知らせします。
記
皆さん、あけましておめでとうございます。
新しく希望に満ち溢れた年を迎えられたことに感謝いたします。
昨年は、大阪府北部地震、島根県西部地震、北海道胆振東部地震、西日本豪雨などの大きな災害に見舞われました。特に暴風で様々な被害をもたらした台風の直撃や、記録的猛暑などによるこれまでの自然災害に留まらず、地震により発生した北海道全域での電力ブラックアウト、台風により発生した静岡での長期に及ぶ大規模停電など生活や社会基盤となっている電力喪失を目の当たりにしました。
また、仮想通貨取引所を狙った空前絶後の強奪事件に驚かされましたし、SNS時代だからこそ表沙汰となったスポーツ界などでの様々なパワハラ問題や多くの不祥事・不正事件なども話題に上りました。
さらに、米中覇権争いはデジタルトランスフォーメーションや5G時代を支えるテクノロジーの覇権争いの一面もあり、安全保障上の懸念という名目での一部中国製品の排斥にまで発展し、日本を含めた各国も火の粉をかぶることは避けられない事態になっています。
毎年師走に「今年の漢字」が発表されていますが、総合的に考えて「災(わざわい)」が選ばれたことを深く納得できた年でした。
そして、新しい年「己亥(つちのと・い)」がやってまいりました。この干支は60年に一度のもので、調子に乗りすぎるとよろしくない年だそうです。また、昨年の「災」からの立て直しを考えると、やはり今年は辛抱の年だろうと思います。辛抱というと陰気で暗い気分になりがちですが、単に嫌なことを耐え忍ぶのが「我慢」、目標のために耐え忍ぶのが「辛抱」ともいうそうです。だから、辛抱には「希望」があるのです。
この希望に向けて、次の二点を意識して向かっていきましょう。
1. 辛抱を楽しみながら全体最適に挑戦しましょう
私たちはこれまで徹底的にゼイ肉をとる「合理化」「効率化」を信条としてきたところがあります。ある面「無駄=罪悪」という刷り込みがあるのではないかとも思います。昨年起きた様々な「災」は残念ながらこの刷り込みによる人災もあるのではないかとも思います。いつ起きるかどうかもわからないことにどこまで考慮しておけば良いのかという課題に対して、敢えて「無駄」を取り入れる決断は、日本の社会では難しいところあるのかもしれません。これまでの日本は、災害は怖くて避けられないため壊れて吹き飛ばされるのが前提の生活をしてきた感があります。備えていても無駄、その為に「合理化」「効率化」が信条として身についたのかもしれません。そういう面では、時代が変わったのだから「備えは無駄ではない」という新しい信条を身につける必要があります。
また、無駄を極限までなくしていく行為は個別最適に陥りがちとなり、結果、全体最適への考慮が出来ずに「災」を招いてしまっているという見方もできるのではないでしょうか。全体最適に切り替えようという試みは、属人化を極力排除し仕事の進め方を見直し様々な働き方に対応できる組織に切り変えていく「働き方改革」ともつながります。
つまりは、全体最適を設計し実行できる組織にすることが必須であるということです。私たちの企業理念を鑑み、進化し続け社会にとってなくてはならない存在とあり続けるために、率先してこれらの「災」から学ぶ必要があります。まさしく私たちは「災い転じて福となす」「人生万事塞翁が馬」を地でいかなければならない宿命を持っているのです。
2. どこよりも道具を上手く使いこなせる組織作りに挑戦しましょう
もう一点、昨年もお話ししていますが、昨今のテクノロジーによる社会変革への考え方のおさらいです。テクノロジーはたかだか道具であり、肝心なのは人間とよく言われます。太古の昔より人類は道具を発明し、そしてこれを使いこなし生き残ってきました。テクノロジーを使いこなす歴史と言っても過言ではありません。石器に始まり青銅器や鉄器、船舶・鉄道に自動車や航空機など道具をうまく使いこなした人が素晴らしい実績を残してきたことも事実です。これは、どこよりも道具をうまく使いこなせる組織が生き残るのが摂理であると言えます。道具を使いこなせる人間が肝心だということです。
皆さん、希望(目標)を胸に、全員一丸となってまい進してまいりましょう。
以上