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メガバンクのインフラ構築に挑戦してみませんか?

みずほ担当マネジメントチームの阿曽、桑原、田畑です。

この度、みずほフィナンシャルグループ社(以下、MHFG)との取り組みにおいて、みずほリサーチ&テクノロジーズ社(以下、MHRT)より感謝状を頂戴しました。2023年度の「重要システム更改案件の完遂」や、「安定的システムサービスの提供」に対する貢献が高く評価されたことを大変光栄に思います。

長年にわたり、日本の金融を支えてきたメガバンクの一角である企業と共に、重要なプロジェクトを推進できることは大きな誇りです。特に、社会の基盤となる銀行システムのITインフラ構築は、挑戦の連続であると同時に私たちの成長を大きく後押しする貴重な機会です。

この記事では、MHRTとの取り組みのような大規模プロジェクトを経験して得られることについてお話しします。金融業界のITに関心を持つエンジニアの皆さんに、メガバンクの仕事の魅力を知ってもらうきっかけになったら嬉しいです。

みずほリサーチ&テクノロジーズ社からの感謝状
MINORI Project successfully completed with all your support, LAC Co.,Ltd.

MHRTとのビジネスについて

MHRTは、MHFGのIT戦略子会社としてシステム開発や技術研究を担っており、グループ全体のITインフラ、研究開発、デジタル化の推進を支えています。

ラックは第3次オンラインシステムにおけるメインフレーム制御系開発から参画し、その後も営業店システムやみずほダイレクトといったプロジェクトに取り組んできました。現在では勘定系、決済系、チャネル系のシステムを中心に260名を超えるメンバーがプロジェクトを担当しています。ラックにとって重要なプロジェクトであり、その期待に応えるべく高水準のサービス提供に努めています。

メガバンクのシステム開発

メガバンクのシステム開発において特に重要な要素は、高可用性と信頼性、高いセキュリティ要件、そしてコンプライアンスの遵守です。メガバンクのシステムは24時間365日稼働し、日々膨大な取引を正確に処理する必要があります。システムのダウンタイムが許されないため、冗長化やスケーラビリティの高い設計が不可欠です。

また、顧客の個人情報や金融取引データを守るため、暗号化技術、多要素認証、侵入検知システムなどの高度な対策が求められます。セキュリティの確保は顧客の信頼を維持するために最も重要です。加えて、メガバンクは金融庁の厳格な規制や国際的な基準を満たす必要があります。

これを満たす設計と運用は、リーガルリスクやレピュテーションリスクを回避し、社会的信用を維持するための鍵となります。これらの多岐にわたる要素を満たすことは技術者としての腕の見せ所であり、大きなやりがいを感じる部分です。

MHRTとのプロジェクトの特徴

ラックから見た最大の特徴は、「非機能要件の開発におけるきめ細やかさ」にあると感じています。高可用性と信頼性、高いセキュリティ要件を実装するための開発標準基準や、運用設計を重要視する点など、エンジニアとしてのスキルを飛躍的に高める貴重な機会にもなります。

実際、ラック内の他顧客向けプロジェクトにおいて、MHRTでの非機能開発経験者がその道の有識者として招集されることは多くあります。昨今、非機能要件の重要度が高まりつつあるITシステム開発の流れの中で優位性の高さを実感しています。

高度な開発基準

一連の開発プロセスは、高度な開発基準に基づいて厳密に実施されています。大規模な開発が日常的に行われる世界だからこそ、QCD(品質・コスト・納期)を担保するために不可欠なのです。これをITエンジニアの視点から見ると、ここまで詳細な基準に接する機会は多くないため貴重な学びになります。ITコンサルタントを目指す方にとっても、理論だけでなく実務の中で知識を活かす絶好の機会となるでしょう。

しかし、開発基準や非機能要求グレードの要求レベルにスキルが追いつくまでは、生産性に課題が生じる場合もあります。その解決のためには、個人のスキルアップのみならずプロジェクト運営の工夫など、組織的なプロセスの最適化を併せて実施していくことが大切です。

運用設計を重要視

金融取引の信頼性やセキュリティ確保、法令遵守、ビジネス継続性を支える運用設計は、金融サービス設計の心臓部です。ただ安全に動かすだけではなく、サービスレベルの維持・向上、効率的な運用とコストの最適化、ユーザーサポートの強化、障害・インシデント発生時の迅速な対応を可能とすることも重要な役割です。

さらに、変更管理プロセスを確立し、システム変更によるリスクを最小限に抑えることも不可欠です。これらをバランスよく、顧客、ユーザー、開発者、運用者それぞれの視点で最適化する必要があり、意見調整まで含めて行っていくには高度な業務理解、システム理解が必要になります。

柔軟な働き方も可能

エンジニアは顧客各拠点への常駐が中心ですが、ラック社内には専用プロジェクトルームを設けており、社内からのアクセス環境も用意しています。また、リモートワークの推進により、客先、社内、自宅と場所を選ばない柔軟な働き方を実現しています。エンジニアは効率的に業務を遂行し、顧客のニーズに迅速に応えるだけでなく、生活と仕事のバランスを保ちながら専門性を最大限に発揮できます。

大規模プロジェクトを通じて得られる成長

IT投資額の大きいメガバンクでは、常に大小さまざまなプロジェクトが動いており、プロジェクトマネジメントの知識体系「PMBOK(Project Management Body Of Knowledge)」のマネジメントフレームワークを実践する中で、その効果を直に体感できます。大規模かつミッションクリティカルなITインフラの設計スキルが求められるため、上流SEやアーキテクトを目指す人にとって貴重な経験になります。

また、開発工程以降では細かいパラメータ設定が必要なため、専門性を磨くための挑戦の場が広がっています。大規模案件では経験豊富なリーダーが新人や若手技術者を指導する文化が根付いており、実践的な知識とスキルを吸収できる絶好の機会が数多くあります。

高レベルな環境下で備わるスキル

ラックでは、プロジェクトマネージャとインフラ技術者などのスペシャリストは、別の職種として育成しています。それぞれの職種に応じた専門的な研修などは自身の職種に属するものが中心となりますが、実際のプロジェクトではインフラエンジニアやアプリケーションエンジニアでも、一定のプロジェクトマネジメントスキルが求められることは、皆さんもご存じの通りでしょう。

メガバンクの開発現場では、ネットワーク、サーバー、クラウドサービスなど、さまざまな技術要素を扱うプロジェクトが常に動いており、その規模も多岐にわたります。このような環境で、インフラ技術を深く学びつつ実務経験を通じてテクニカルスキルを磨くだけでなく、プロジェクト管理やITサービスマネジメントのベストプラクティスを学び、資格取得を目指すことも可能です。さらに、小規模なプロジェクトのリードやタスクフォースの経験を積む中で、実践的なマネジメントスキルも習得できます。

キャリアアップに向けて

ラックでは、社員のキャリアアップを会社の仕組みとして支援するため、担当プロジェクトのローテーションを計画的に実施しています。なるべく多様なロールやスキルを経験してほしいと考えているので、多くの場合は担当顧客ごとプロジェクトを異動してしまいます。ですがMHRT案件の場合、これまで述べてきたように多様な環境があるので、顧客特有の知識を活用できる状態で新しいロールやスキルにチャレンジできるという特色があります。

また、顧客内でプロジェクトを異動して多くの経験を積めるため、現場からたたき上げのマネージャが多いことも特徴です。もちろん他のお客様に異動してそちらのプロジェクトで活躍している社員も多くいます。

おわりに

ラックはこれまでMHRTと強固なパートナーシップを築きながら、IT人材の不足や急速な技術革新といった課題に直面してきました。しかし、両社の関係性はこれらの課題と率直に向き合い、ともに乗り越えるための共創の土台となっています。私たちは、共に新たなビジネスを作り出すエコシステムを構築し、次世代の価値創出に挑戦していきたいと考えています。

特に銀行法の改正を受け、金融業界ではデジタルバンキングの拡充やフィンテック企業との連携強化が進む可能性が高まります。銀行は自行アプリやITシステムの販売、データ分析・マーケティング・広告、幅広いコンサル・マッチングなどの新たな業務に参入できるようになり、サービスの多様化が見込まれます。また、地域金融の強化や規制緩和によって新たなプレーヤーの参入が容易になり、競争が活発化することでサービス品質向上やコスト効率化に対するユーザーの期待値が高まるでしょう。

株式会社みずほフィナンシャルグループの公式キャラクター「あおまる」と、株式会社ラックのオリジナルキャラクター「らっこ」

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