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サイバーセキュリティ業界で活躍する女性を支援するコミュニティ「LCL-Tokyo」の主催イベントが、2024年7月24日に開催されました。形式はオンラインと、ラック本社でのオフラインのハイブリッドです。
イベントのテーマは「サイバーセキュリティ業界でグローバルに活躍する女性たちと語ろう!」です。サイバーセキュリティ分野で国際的にも活躍する女性2名の講演では、彼女たちのキャリアの転機や、業界で直面した挑戦を乗り越える方法が語られました。
さらに、自らの体験やビジョンを共有するライトニングトーク(5分ほどの短いプレゼンテーション)も実施され、それぞれがサイバーセキュリティに対する情熱を披露しました。当日は会場に40名、オンラインに18名、合計58名が参加し、意見交流が活発に行われました。
本記事では、活気で溢れたイベント当日の様子をお伝えします。
LCL-Tokyoとは
LCL(Leading Cyber Ladies)は、イスラエルのサイバーセキュリティ専門家であるケレン・エラザリ氏を中心に設立された、サイバーセキュリティ業界での女性活躍を支援するコミュニティです。LCL-Tokyoはその日本支部で、株式会社BLUEの代表である篠田佳奈氏によって設立されました。なお、アメリカのニューヨーク、カナダのトロント、イギリスのロンドンなど、世界各地にLCLの支部があります。
LCLのミッションは、サイバーセキュリティ分野で活躍する女性たちが、イベントやネットワーキングを通じて互いに良い影響を与え合い、キャリアを切り拓いていくための場を提供することです。特に、ダイバーシティ(多様性)、レプレゼンテーション(再表現)、対等性を重視しています。LCL-Tokyoでは、定期的にコミュニティイベントを開催しており、本イベントもその一環として行われました。
イベント開催の経緯
今回のイベントのオフライン会場は、なんとラック本社でした。そのきっかけは、私が学生時代からLCL-Tokyoに参加してきたことが影響しています。私は、特にサイバーセキュリティ分野では、女性のロールモデルや相談相手(メンター)が不足しているという課題を感じていました。そのため、同じ悩みを抱える女性たちが集まり、学び合い、支え合うためのネットワークづくりが重要であると考えています。
このような課題を解決するためには、LCL-Tokyoのようなコミュニティの存在が欠かせません。イベントを通じて、経験豊富なプロフェッショナルたちが若手や同業者をサポートし、業界全体を盛り上げられるからです。学生や社会人を問わず、同じ業界の様々なバックグラウンドを持つ人たちが交流できる場を提供したいと思い、本イベントの開催に至りました。
個性豊かな登壇者が語るキャリアの考え方
ここからは、イベント当日の様子をダイジェストでお届けします。様々なバックグラウンドを持つ登壇者は、どのようなことを伝えたのでしょうか。
イベントの冒頭では、LCL-Tokyo代表の篠田佳奈氏と運営メンバーの朝比奈氏が、当日の流れについて説明しました。続いて、LCL-Tokyo運営メンバーの伊藤るる氏が登壇し、LCLコミュニティと彼女が立ち上げた26歳以下の若手メンバーで構成される「LCL-Youth」について紹介しました。
次は、社長の西本の挨拶です。サイバーセキュリティの分野は一見すると狭い領域に見えるものの、実際は非常に奥が深く、多くの分野や国々と繋がっています。サイバーセキュリティは単なる技術の話にとどまらず、グローバルな視点で見ても社会全体に広がる重要な要素であり、この分野で築かれるネットワークが国を超えて影響力を持つことを期待していると語りました。
母性が果たす、サイバーセキュリティでの役割
1つ目の基調講演は、Sachiko Hasumi氏が「"Motherhood & Motherboard" ~女性とIT・母性とサイバーセキュリティ」をテーマに講演しました。同氏は20年以上にわたり、ITおよびサイバーセキュリティ業界でキャリアを築き、国連機関で10年以上CISOとして活躍しています。
講演では、サイバーセキュリティを技術だけでなく、人々やプロセスを中心とした「持続可能なシステム」として捉えることの重要性を語りました。また、サイバーセキュリティの進展に伴う人材不足についても触れ、意欲と好奇心があれば専門的なバックグラウンドがなくても育成可能であると強調し、若い人材への期待感を示しました。さらに、女性がサイバーセキュリティ分野で果たせる役割についても言及しました。
また、女性がこの分野で少ない理由として、ロールモデルの不足や働きにくさを挙げていました。しかし、女性も男性と同じように技術的な役割を担えると主張し、女性が持つ「母性」の特性がサイバーセキュリティにおいて重要な役割を果たすと主張しました。母性とは、困難に直面しても逃げずに対処する力や、多様な視点を受け入れる力であり、サイバーセキュリティの分野で必要とされる資質だとしています。最後に、サイバーセキュリティにおけるダイバーシティの重要性を強調し、異なる背景を持つ人々が協力し合うことで、外部の脅威に対抗する力が強化されると述べました。
講演後には、キャリア形成や人材育成について多くの質問が寄せられ、自らの経験を交えながらグローバルな視点でキャリアを築くためのアドバイスをしました。
意見交換が盛り上がったLT会
続いて、希望者によるライトニングトーク(LT)です。前半と後半に分かれ、計4名の参加者が発表しました。
まずは、伊藤るる氏が「MITインターンシップ体験記」をテーマに、大学生としてMITでの研究とインターンシップの経験やアメリカでの生活について語りました。発表後は、海外留学に関心を持つ参加者から多くの質問が寄せられ、参加者の興味がますます高まる様子が印象的でした。
次に、有賀菜摘氏が、「サイバーセキュリティにおける犯罪心理学のすすめ」をテーマに発表を行いました。発表では犯罪心理学の概要と、サイバーセキュリティとの関連性について掘り下げました。発表後には、犯罪者の心理分析がサイバーセキュリティにおいてどのように活用できるかについて議論され、個人とグループの違いや、国ごとの背景の違いが心理分析に与える影響について活発な意見交換が行われました。
続いて、International WG(ワーキンググループ)からの発表として、有賀氏が続投して活動報告を行いました。LCL-Tokyoではコミュニティメンバーが興味のあるカテゴリーごとにWGを作り勉強会などを行っています。本イベントでは、海外支部との交流を目指すWGであるInternational WGが普段行っている活動の報告を行いました。
さらに、NICT(国立研究開発法人情報通信研究機構)が主催する、25歳以下を対象としたハッカソンプログラム「SecHack365」の参加者による、現在の活動内容に関する飛び込みでの発表もありました。
LT会の最後は、LCL-Tokyo代表の篠田佳奈氏による、「若手むけ人材育成施策:英国と日本の比較 - Short version」の発表で締めくくられました。同氏は、英国政府が推進するサイバーセキュリティに関するプログラムを視察した経験を基に、そのプログラムの様子や、英国でのサイバーセキュリティ教育について語りました。
特に、日本におけるサイバーセキュリティ教育の改善のために、英国の事例を参考にしながら、若手人材の育成を強化する必要があると強調しました。若者が早期にサイバーセキュリティに触れ、その分野でのキャリアを築くための支援を、社会全体で行うことの重要性も述べていました。
サイバーセキュリティ業界におけるコミュニティの重要性
2つ目の基調講演は、LCLの創設メンバーであり、Tetrisponse社のCEOを務めるReut Menashe氏がオンラインで登壇し、「Building a Resilient Future: Insights from Building Companies and Communities(レジリエントな未来を創る:起業とコミュニティ作りからの考察)」をテーマに講演しました。
同氏は、サイバーセキュリティ分野での豊富な経験を持ち、特にコミュニティ活動においても様々な活動をしています。講演では、サイバーセキュリティ業界におけるコミュニティの重要性を強調し、BSidesイベントやLeading Cyber Ladiesなどの活動が、彼女自身や他のメンバーにとってどれほど重要であったかを語りました。また、サイバーセキュリティ業界における多様性と女性のリーダーシップの推進についても述べました。
さらに、自身の起業活動や、サイバーセキュリティにおける最新技術にも言及し、特に量子暗号やAIを活用した攻撃防御が今後のサイバーセキュリティにどのような影響を与えるかについて議論しました。急速に進化する技術の中で、コミュニティが果たす役割の重要性を再確認し、多様な視点を取り入れることの必要性を強く訴えました。
質疑応答では、サイバーセキュリティにおける女性の役割や起業に関する質問が寄せられ、自身の経験を踏まえた具体的なアドバイスをしました。女性が自信を持ってリーダーシップを発揮し、新たな技術に挑戦することが重要だと熱く語りました。
さいごに
今回のイベントは、サイバーセキュリティ業界で長く活躍する方の基調講演があり、参加者による意見交流も活発に行われ、非常に充実した内容となりました。この機会を通じて社内外の新たなつながりが生まれ、同じ分野で活躍する多様なバックグラウンドを持つ人々と意見を交わすことができました。
イベントで印象に残ったことは、Hasumi氏が基調講演で語った、サイバーセキュリティを技術だけではなく、人々やプロセスを中心とした持続可能なシステムとして捉える重要性です。この視点は、サイバーセキュリティを持続的な社会の基盤と捉える新たなアプローチを示唆していると感じました。また、母性をサイバーセキュリティに結びつけた視点に驚きました。多様な考え方を持ち、困難に直面しても逃げずに対応する力が、この分野でも重要な役割を果たすという指摘は、新たな気づきを与えてくれました。
次回の本コミュニティのイベントは、2025年春頃を予定しています。イベント情報は公式ホームページ、SNS、及びPeatixを通じて発信されます。興味のある方は参加をご検討ください。ぜひ私たちと一緒に、サイバーセキュリティ業界を盛り上げていきましょう。
- LCL-Tokyo Home | LeadingCyberLadies
プロフィール
稲川 マリエ
普段はWebアプリケーションの脆弱性診断業務を担当しています。
資格はCISSP Associate、PenTest+、CySA+などを保有しています。
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