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ラックは、国内トップレベルの技術力を維持するため、最先端技術の習得やプロジェクトマネジメント研修により、お客様にとって価値のあるエンジニアの育成に取り組んでいます。また、2018年7月に「アジャイル開発センター(以下 ADC)」を設立し、顧客のアジャイル開発の支援や既存社員の研修を進めています。
このLAC WATCHの記事では、SI事業に配属された新入社員が2か月にわたって実施した、アジャイル開発手法によるプロダクト開発研修をご紹介します。
ラックは、働き方改革による業務の効率化に取り組む一方、効率化により生まれた時間を使い、業務の改善提案や商材の企画、自主学習を推奨しています。この取り組みで社員から出されたアイデアのうち、新人研修では「営業見積支援システム」、「新オフィスの位置情報提供システム」などと、今回紹介する「社内複業支援システム」の4案に取り組みました。
チームU舎が担当した社内複業支援システム「LAC QUEST」
社内複業支援システムの名前は「LAC QUEST」といいます。由来は、某ロールプレイングゲームの「クエスト」というシステムからで、クエストの依頼者と受諾者を引き合わせることを目的としています。
例えば、資料を印刷してお客様に送らなければならないが、目下集中して行っている仕事は中断したくない。そのような多忙ゆえの悩みを抱える社員が社内にヘルプ(クエスト)を出し、仕事が一段落している社員が複業として受諾する仕組みです。
ちなみにラックでは、社内で本業のほかに行う活動について、「副業」ではなく、キャリアを複線化するという意味を込めて「複業」と呼んでいます。
このシステムの開発を担当するのは、石井、江崎、木下、納富、古島、細野、𠮷川の新入社員7名による「チームU舎」。しかし、2名を除いてプログラミング経験がなく、2名にしても大学時代に少しかじった程度だったこともあり、経験者の納富は、「プロダクト開発を開始した時は不安で押しつぶされそうでした」と語ります。
こうしたメンバーがアジャイル開発の手法を活用してシステム開発を行うことは、かなりのハードルです。しかしアジャイル開発に精通したADCのメンバーがサポートすることで、プロダクト開発の進め方やプログラミングスキルの向上、そして何より自分で試行し解決する力を伸ばすことが期待できます。
ADCが提供した開発環境は、OpenStack上にDockerを用いた仮想環境に.NET Core実行環境とデータベースを組み合わせています。アプリケーション開発は、GitLabでソースコード管理を行う、実際の開発環境に近い構成になっています。
プロダクト開発進行の肝は、技術ではなく人間関係
約2か月間のプロダクト開発で最も難しかったのは、技術的な難しさではなく人間関係の構築だったとメンバー全員が言います。これまでの学生生活では、仲の良い人や好みの合う人を選んで付き合うことができましたが、それぞれ異なる経験をしてきた人同士が協力して一つのことに取り組むという経験はほとんどなく、戸惑ったようです。
メンバーが選択した課題である「LAC QUEST」の開発の前に、チームビルディングを目的として全員と1対1の話し合いを行い、それぞれの考える「LAC QUEST」像を語り合った後、開発の進め方を議論しました。しかし、開発を進める中で頻繁に発生する話し合いが冗長になりがちだったため、予め決めた時間内に作業を行うタイムボックスという手法を採用し改善しました。
また、実際にタスクを分担する際、各自の開発状況が見えにくくなりました。いくつかの機能が完成しても、一つの機能が止まっていてリリースができなければ成果はゼロになってしまいます。そこでチーム全体の情報共有の機会を増やすため、一日に2度デイリースクラムを実施することにしました。
デイリースクラムとは、15分程度の短い時間に各自の状況や課題を共有する手段で、メンバーが持ち回りで進行役となり、効率的に情報共有を行いました。
チームのパフォーマンスは、複数のスプリント(予め決めた開発期間のサイクル)を経験し上昇してきましたが、考慮すべきタスクの見積もりを誤るという致命的な問題が浮上し、ここで今までのタスクの見積もり方を見直すために、プランニングポーカーによる作業規模の見積もりを行いました。
プランニングポーカーとは、チームのメンバー全員がそれぞれの考える作業規模を表すカードを用いて、全員の意識をそろえて作業規模を見積もるための手法です。
プロダクト開発は全6回のスプリントの中で、スプリントごとにレトロスペクティブ(ふりかえり)を行い、メンバー全員が課題を出し合いましたが、この課題の理解こそが今回の研修の学びだったということです。
このように、2か月弱という期間の中でアジャイル開発によるシステム開発を体験し、小さいながらも実際に動作するシステムを開発する経験を得ることができました。チームU舎がチームの成長曲線を次のように表現しているように、新入社員だけで構成されたチームでも、コーチのアドバイスを受け力強く成長できるのが、ラックの人材育成の特長です。
アジャイル開発を体験した社員の感想は。。。
最後に、今回この研修に取り組んだチームU舎のメンバーの意見を紹介します。
エンタープライズ事業部 石井 友也
チーム結成当初はうまくいかないことが多くありました。ですが、毎週行われるレトロスペクティブで、皆で解決策を考えて実践し、改善していきました。また、チームとして改善を重ねていったことで、1つのスプリントの中で多くの価値を作り出せるようになっていきました。チームが成長し、プロダクトが洗練してゆく様を経験したことで、アジャイル開発の意義を感じました。
金融事業部 江﨑 郁
研修当初はチームでの進め方がわからず、議論が堂々巡りすることもありました。しかし、毎週のレトロスペクティブが改善すべき点や解決策を考える機会となり、一つ一つチームの問題を解決していくことができました。
また、毎週プロダクトに対しての意見をもらえることで、間違った方向に進んでしまってもすぐに修正することができ、効率的な開発ができたと思います。
スプリントが進むなかでチームもプロダクトも改善されていき、アジャイル開発の効果を実感しました。
技術的なことだけでなく、チームとしての取り組み方や開発の進め方についても多くを学べた研修だったと思います。
金融事業部 木下 裕仁
開発・アジャイル開発・スクラムなど、すべてが初めてのことから始まったアジャイル開発研修でしたが、デイリースクラムやタイムボックス、学習マトリクスなど、チームとして活動していくために必要な様々な取り組みを実践してきたことで、チーム内での問題解決の手法を多く学ぶことができました。何事も一人でできることには限りがあるので、今回の研修におけるチーム内での取り組みは、今後業務に携わった時にこそ真価を発揮するものだと思います。
エンタープライズ事業部 納富 彩歌
チームメンバー全員がアジャイル・スクラムを始め、知らないことばかりのスタートで、本当にやっていけるか不安しかありませんでした。研修中は技術的トラブルだけでなく、価値観の違いやスキルの差によって引き起こされたトラブルに何度も遭遇しました。しかし、それらのトラブルは毎週行うレトロスペクティブで問題点をチームで共有し、解決策を考えて実行することで乗り越えました。
おかげでチームの開発スキルは向上し、私は学生時代では得られなかった開発の知識や考え方を学習できました。この研修を通して、チームメンバー全員が技術者という面だけでなく社会人という面でも急速に成長したと思います。
エンタープライズ事業部 古島 茜
研修に入ったばかりの時は右も左も分からず不安ばかりでした。しかし、スクラムを通じてプロダクト開発を進めていく中で、振り返りと話し合いを高頻度で繰り返すうちに段々とチームの中での自分の立ち位置が見えてきて、どういうふうにすればこのチームにとって最善なのかを考えることができるようになりました。それは途中でスクラムマスターの役割を担ったおかげでもあると思います。この研修を通じて、スクラムマスターとして自分も成長できました。
金融事業部 細野 真帆
最初はスクラムについて全くわからなかったため、全員が手探り状態で、うまくいかないことも多々ありました。
しかし、毎週チームでその週を振り返り、良かった点と課題を洗い出し、次に注力する課題を決め、改善するというサイクルを繰り返すことで、徐々に開発スピードとプロダクトの質が上がっていくことを実感しました。
また、『毎週必ずリリース可能なプロダクトを出す』という短いスパンに明確な目標があったので、チーム全体が同じ目標に向かって進むことが出来たと思います。
金融事業部 𠮷川 彩陽
レトロスペクティブ、バックログリファインメント、プロダクトバックログなど、聞きなれない言葉が多く、理解するのにとても苦労しました。当初はどのように進めていくのかわからなかったのですが、次第に上手く進められるようになりました。
研修を通じて、アジャイル開発では、ステークホルダーから頂いた意見を、即座に取り込んで開発できるところに魅力を感じました。そして、チームでの仕事の進め方(人間関係・考え方・技術的なことなど)について学ぶことができました。
今回の取り組みをサポートしたADCの大沼の印象
アジャイル開発センター 大沼 重成
今回の研修では、未経験の技術へどう立ち向かい、価値の高いプロダクトを提供し続けるにはどうしたらよいか、チームが自立・自律して考え、決断し、行動することを重視しました。開始時点では何をして良いかわからない様子でしたが、最終的には我々が口を挟む隙のないほどチームが自立・自律していました。今後はお客様へ高い価値を提供し続けていってもらいたいです。
社内複業支援システム「LAC QUEST」のアイデアを出した2年生社員、齋藤の感想
秘書部 齋藤 実成
私は以前から、社内の各部門や担当者によって業務負荷にムラがあり、問題だと思っていました。新人研修には私もプロダクトオーナーとして参加しましたが、素晴らしいシステムが出来上がり、感激しています。
エンタープライズ事業部 石井 友也
チーム結成当初はうまくいかないことが多くありました。ですが、毎週行われるレトロスペクティブで、皆で解決策を考えて実践し、改善していきました。また、チームとして改善を重ねていったことで、1つのスプリントの中で多くの価値を作り出せるようになっていきました。チームが成長し、プロダクトが洗練してゆく様を経験したことで、アジャイル開発の意義を感じました。
金融事業部 江﨑 郁
研修当初はチームでの進め方がわからず、議論が堂々巡りすることもありました。しかし、毎週のレトロスペクティブが改善すべき点や解決策を考える機会となり、一つ一つチームの問題を解決していくことができました。
また、毎週プロダクトに対しての意見をもらえることで、間違った方向に進んでしまってもすぐに修正することができ、効率的な開発ができたと思います。
スプリントが進むなかでチームもプロダクトも改善されていき、アジャイル開発の効果を実感しました。
技術的なことだけでなく、チームとしての取り組み方や開発の進め方についても多くを学べた研修だったと思います。
金融事業部 木下 裕仁
開発・アジャイル開発・スクラムなど、すべてが初めてのことから始まったアジャイル開発研修でしたが、デイリースクラムやタイムボックス、学習マトリクスなど、チームとして活動していくために必要な様々な取り組みを実践してきたことで、チーム内での問題解決の手法を多く学ぶことができました。何事も一人でできることには限りがあるので、今回の研修におけるチーム内での取り組みは、今後業務に携わった時にこそ真価を発揮するものだと思います。
エンタープライズ事業部 納富 彩歌
チームメンバー全員がアジャイル・スクラムを始め、知らないことばかりのスタートで、本当にやっていけるか不安しかありませんでした。研修中は技術的トラブルだけでなく、価値観の違いやスキルの差によって引き起こされたトラブルに何度も遭遇しました。しかし、それらのトラブルは毎週行うレトロスペクティブで問題点をチームで共有し、解決策を考えて実行することで乗り越えました。
おかげでチームの開発スキルは向上し、私は学生時代では得られなかった開発の知識や考え方を学習できました。この研修を通して、チームメンバー全員が技術者という面だけでなく社会人という面でも急速に成長したと思います。
エンタープライズ事業部 古島 茜
研修に入ったばかりの時は右も左も分からず不安ばかりでした。しかし、スクラムを通じてプロダクト開発を進めていく中で、振り返りと話し合いを高頻度で繰り返すうちに段々とチームの中での自分の立ち位置が見えてきて、どういうふうにすればこのチームにとって最善なのかを考えることができるようになりました。それは途中でスクラムマスターの役割を担ったおかげでもあると思います。この研修を通じて、スクラムマスターとして自分も成長できました。
金融事業部 細野 真帆
最初はスクラムについて全くわからなかったため、全員が手探り状態で、うまくいかないことも多々ありました。
しかし、毎週チームでその週を振り返り、良かった点と課題を洗い出し、次に注力する課題を決め、改善するというサイクルを繰り返すことで、徐々に開発スピードとプロダクトの質が上がっていくことを実感しました。
また、『毎週必ずリリース可能なプロダクトを出す』という短いスパンに明確な目標があったので、チーム全体が同じ目標に向かって進むことが出来たと思います。
金融事業部 𠮷川 彩陽
レトロスペクティブ、バックログリファインメント、プロダクトバックログなど、聞きなれない言葉が多く、理解するのにとても苦労しました。当初はどのように進めていくのかわからなかったのですが、次第に上手く進められるようになりました。
研修を通じて、アジャイル開発では、ステークホルダーから頂いた意見を、即座に取り込んで開発できるところに魅力を感じました。そして、チームでの仕事の進め方(人間関係・考え方・技術的なことなど)について学ぶことができました。
今回の取り組みをサポートしたADCの大沼の印象
アジャイル開発センター 大沼 重成
今回の研修では、未経験の技術へどう立ち向かい、価値の高いプロダクトを提供し続けるにはどうしたらよいか、チームが自立・自律して考え、決断し、行動することを重視しました。開始時点では何をして良いかわからない様子でしたが、最終的には我々が口を挟む隙のないほどチームが自立・自律していました。今後はお客様へ高い価値を提供し続けていってもらいたいです。
社内複業支援システム「LAC QUEST」のアイデアを出した2年生社員、齋藤の感想
秘書部 齋藤 実成
私は以前から、社内の各部門や担当者によって業務負荷にムラがあり、問題だと思っていました。新人研修には私もプロダクトオーナーとして参加しましたが、素晴らしいシステムが出来上がり、感激しています。
ラックは、ラックで働く社員が何物にも代えられない財産であると考えており、吸収力の高い若い技術者の皆さんにも、最新の研修を通じて成長を促しています。
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