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着想を即カタチに。社内No.1"勝手にイノベーター"は誰だ?~PoCデイ開催~

こんにちは。ラックの清水です。今回、私を含む当社社員の有志4人が中心となり、社内イベントとして実現した「PoC(ポック)デイ」についてご紹介します。

PoCデイとは

みなさん、PoCという言葉はご存じでしょうか。 PoCとは"Proof of Concept"の略で、アイデアや理論などを実証するための簡易な試作やデモンストレーションを実施することです。現在、私たちは社内ビジネスコンテストを発案し、運営しています。その一環であり前哨戦の位置づけとして、社員に自分が持っている知識やスキルで「ゼロからイチを作り出すワクワク感」を体感してもらうとともに、それをより多くの社員に共有してもらう場として「PoCデイ」を企画しました。

当社では経営層も含め全社を挙げて「働き方改革」に取り組んでおり、その活動の一つに「新規ビジネス開発プロジェクト」があります。

私たち4人も、新しいビジネスを生み出すにはトップダウンの取り組みだけでなく、より多くの社員が創造力や実現力を身につけ、それを発揮する場を作る必要があると感じたことが、社内ビジネスコンテスト発案のきっかけとなり、このプロジェクトに参加し、「PoCデイ」を企画しました。

準備では「ワクワク感」を演出

「PoCデイ」実施の呼びかけに、発表者として名乗りを上げたのは10人の社員。業務で実際に開発を行っている技術者だけでなく、管理系部門の社員や、なかには「このイベントで必ず賞を取ってきます!」と上司を説得し、当日名古屋から駆けつけた猛者もいました。

発表会場は、100人以上を収容できる当社のカフェテリアを使いました。ゼロからイチが作り出されるワクワク感を、明るく、楽しいお祭りのような雰囲気として表したく、100個以上のカラフルな風船、色の切り替えが可能な投光器、太鼓やラッパなどの鳴り物を用意しました。また開催が業務終了後ということもあるので、軽食やお菓子、ソフトドリンク、少量のアルコールの提供も行いました。

さらに有志からなるボランティア映像技術スタッフである「らっこ中継班」の協力を得て、当日都合により来場できない社員や遠隔地で勤務している社員のために、スマートフォンやパソコンからイベントの様子をリアルタイムに視聴できる環境を整えました。「PoCデイ」にふさわしく、この視聴環境にも社員のアイデアから出た双方向コミュニケーションの仕組みを突貫作業で開発し、導入しました。

一体感の生まれたPoCデイ

イベント当日。業務終了時刻とほぼ同時に少しずつ会場に人が集まり始めます。最初は「PoCデイ」や「働き方改革」の各プロジェクトの関係者が多く、それ以外の社員がどのくらい来場してくれるのか正直不安でした。しかし、時間とともに来場者は増え、イベント開始直前には100人強の社員の熱気が会場にあふれ、私たちの不安な気持ちを吹き飛ばしてくれました。

イベント開始時間が訪れるとオープニング動画が始まります。その中で発表者の10人が紹介されていくにつれて、来場者の期待が高まっていくのが伝わってきました。

そしていよいよ発表者が登壇します。それぞれが持ち時間10分の中で、PoCの披露やプレゼンを実施していきました。既存のWebサービスを組み合わせた業務改善ソリューション、Excelを駆使したツール、家具に組み込んだIoTデバイス、フィールドアクティビティツール、あるいは今流行りの仮想通貨関連など、ジャンルもレベルもバラバラで多彩なものが次々と発表されていきました。新規ビジネスのシーズにつながりそうなPoCもあるため、発表内容をこの場で詳しくお伝えできないのが残念ですが、会場の明るく楽しい雰囲気と多少のアルコール効果もあってか、発表のたびに来場者からは大きな歓声や笑い声、拍手が起こりました。

会場の様子
会場の様子

また双方向コミュニケーションの仕組みにより、会場のスクリーンには来場者や会場外で視聴している約200人の社員から寄せられるコメントも表示されました。コメントもはじめのうちは控えめでしたが、会場が盛り上がるにつれて発表者への応援メッセージやツッコミ、解説や感想などで時折、画面が見づらくなるほど増えていきました。発表者もこれに反応することで、発表者と来場者、会場外の視聴者との一体感が生まれていました。

「社内No.1"勝手にイノベーター"」の審査と結果発表

真剣な表情で選考を行う審査員
真剣な表情で選考を行う審査員

10人全員の発表が終わり、いよいよ審査です。社長を含む特別審査員3人が真剣に討議した結果、No.1の社長賞に選ばれたのは、「忙しい人のためのスマートミラー」を発表・実演した宮城正伸さん。審査員によるNo.1の評価ポイントは「いろいろなものと組み合わせて広げていける可能性がある。それから部品を買い集めて実際に作ってみた。」という点でした。宮城さんは冒頭で紹介した「『必ず賞を取ってきます!』と上司を説得して駆けつけた猛者」で、まさに有言実行の結果となりました。本人の受賞コメントは「製作を始めたのが一週間くらい前?でした。そんな短時間で作ったもので社長賞を頂いて恐縮です。これから製品化できたらいいと考えています。」でした。

今回は社長賞以外に、サイバー・グリッド・ジャパン賞、CTO(Chief Technical Officer)賞をそれぞれ選び、表彰しました。受賞した発表も、残念ながら賞を逃した発表も、どれもが素晴らしく、すぐにでも製品として出せるのではないかという完成度の高いものや、これは欲しいと思えるようなものばかりでした。

PoCデイを終えて気づいた価値

「PoCデイ」の企画時点では、説明を聞いた社員からの反応は「PoCって何?」、「具体的にどんなイベントなの?」、「Point of Contact(連絡窓口)?」といったものが多く、ほとんどがピンと来ていない感じで、「来場者はおろか発表者もほとんど集まらなかったらどうしよう...」ととても不安でした。

しかし、運営メンバーや関係者の声掛けの成果もあり、「PoCデイ」を大盛況のうちに終えることができて一安心しました。社員にも「PoCデイ」とは何かが少し伝わったのではないかと思います。今回の活動を通じて、社内には多様な技術やバックグラウンド、趣味などを持っている社員が数多くいることもわかりました。これは日常の仕事だけではなかなかわからないことです。

「これ面白かったよ、今度いつやるの?」、「今度は私も何か出そうかな」と言った声もいくつも上がり、私はこれだけでも今回の「PoCデイ」は成功だったと思います。また「第二回PoCデイ」を開催したいと考えています。

PoCデイを企画・サポートしたメンバー
PoCデイを企画・サポートしたメンバー

私たちは、企画する各種のイベントが普段接点の少ない社員同士、お互いを知り、コミュニケーションをとるきっかけになって欲しいと考えています。「これちょっと楽しそうだな」と思ってもらえる雰囲気が広がり、PoCデイのような新しい場をきっかけに社員がどんどんチャレンジできる風土が定着して欲しいと願い、今後も企画を進めていきます。

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