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A Possibility of Cookie Overwrite in Microsoft Internet Explorer
2004年11月15日 | 注意喚起
SNS Advisory No.79
Problem first discovered on: Mon, 01 Sept 2003
Published on: Mon, 15 Nov 2004
脅威度
低
概要
Microsoft Internet Explorerには、特定の状況下においてCookie受け入れ時のPath属性に対する妥当性の確認に不備があります。このため、攻撃者によって他サイトのCookieを不正に上書きされてしまう恐れがあります。
問題
Microsoft Internet Explorerには、Cookie受け入れ時のPath属性に対する妥当性の確認に不備があります。
この不備を利用する不正なPath属性を持つCookieを受け入れた場合に、ある一定の条件下で、そのCookieの発行元とは違うサイトのCookieを上書きすることが可能となります。
Cookieの上書きが可能な条件:
- 対象ホスト名に攻撃者サイトのホスト名が含まれている、または、対象IPアドレスに攻撃者サイトのIPアドレスが(文字列として)含まれている場合
- 対象サイトがDNS上にワイルドカード表記で登録されている場合
なお、この問題を使ってセッション管理用のCookieを上書きされた場合、攻撃者によってセッションをハイジャックされ、利用者になりすましてWebサイトにログインを行われてしまうことが考えられます。
問題を確認したバージョン
Microsoft Internet Explorer 6.0 Service Pack 1
対策
Microsoft Windows XPの場合は、Service Pack2を適用してください。
それ以外のWindowsでは、下記の回避策を取ってください。
インターネットオプションでCookieの受け入れ時にダイアログを表示する設定にしてください。
- [プライバシー]タブの[詳細設定]をクリック
- "自動Cookie処理を上書きする"にチェック
- ファーストパーティのCookieで「ダイアログを表示する」を選択
- [OK]をクリック
Cookie受け入れ時に表示されるダイアログで、"パス"の部分が「/」で始まっていないCookieについては、[Cookieをブロック]を選択して、Cookieを受け入れずに破棄してください。
発見者
山崎 圭吾