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ラック社内でのSlackを用いた技術コミュニティ

メールに変わるコミュニケーション手段として、テクノロジー系の企業を中心に「Slack」の採用が進んでいます。Slackは2014年に公開されたサービスで、チャットベースのコミュニケーションを行うツールです。当社でもシステム開発事業のメンバーが中心になってSlackを活用しています。今回は、ラック社内で技術者のコミュニティ運営にSlackを提唱し、中心メンバーとして運営に携わり、ITプロフェッショナル統括本部でシステム開発事業に従事する大沼さんにお話を聞きました。

Slack

Q:技術者間のコミュニケーションの場をつくろうと思った
キッカケを教えてください。

大沼:会社の規模が大きくなったこともあり、社内で「誰が何をやっているのか」がわかりにくくなってきました。また、お客様先に常駐して仕事している社員も多数います。
こうした環境の中で「技術者同士で気軽にコミュニケーションが取れる場があるといいな」という思いをずっと持っていました。自分が中心となって行動を起こすキッカケになったのは、2015年に開催されたGoAzure2015というイベントで、まつもとゆきひろさんの講演「私たちが Ruby から学べること」を聴いたのがキッカケです。この中で「コミュニティの力」「アイディアに価値はない」というのが心に残っています。で、現状を嘆くのではなく、無いなら自分で行動を起こそうと。

※ GoAzure2015は2015年1月に開催されたマイクロソフトと Microsoft Azureユーザー コミュニティとの共催による、Azureコミュニティ イベント

Q:ツールとしてSlackを採用した理由を教えてください。

大沼:ツールは何でも良かったのですが、導入当時(2015年春)にSlackが流行りだしていました。技術者のコミュニティを創りたかったので、技術者が食いつくようなツールにしようと考えていました。また、Slackはインテグレーションが充実していて、いろいろ遊べそうだなという期待もありました。

今回、お話しに答えてくれた大沼さん
今回、お話しに答えてくれた大沼さん。
写真は3月に開催した社内ライトニングトークイベント(LAC TALKS)で
Slackを熱く語る。Azureや.NET系のシステム開発を得意としている。

Q:現在は、どのような形で運営していますか?

大沼:現在は80名前後の社員が参加しています。構成はシステム開発事業に従事している社員とサイバーセキュリティ事業に従事している社員が半々くらいですね。Slackの開発プロジェクトでの活用としては、GitHubやCIとの連携や、チャットからコマンドを実行するChatOpsがありますが、今のところはそこまでは行っていません。ソフトウェアの脆弱性情報や会社に関連するニュースなどの自動投稿はしていますが。あくまでコミュニティという位置づけで、「技術」の情報やネタを発信・共有したり、わからないことを質問しあえるような場として利用しています。

Q:技術者間のコミュニケーションの「場」としては、これまでもメーリングリストやポータルサイトもありました。Slackはこれらと比べると活発に運営されているようですが、どの辺に違いがあるのでしょうか。

大沼:一番大きいのは、気軽に発言できるという点です。メールと違って「お作法」を気にしなくて良く、雑談がし易い、途中参加でも過去ログが見れる。運営としては、盛り上がってくるまでの間は定期的にネタを投稿したりしていました。参加者が増えた今は、常になんらかのチャンネルで会話がなされている状態です。コアメンバーがインテグレーションを触るようになってきて、IFTTTで興味のある情報を自動収集してみたり、私もHubotと連携させて遊んでみたりしています。

IFTTTとは、「if this then that」というコンセプトに基づく「レシピ」を用いることでWebサービスを連携させることができるサービス。

Hubotと連携させて遊んでみたりしています

Q:最後に、今後の展望などがあれば教えてください。

大沼:まだ社内で広く認知されているわけではないので、参加者を広めて行きたいですね。社内のライトニングトークイベントがあるたびに普及(布教?)活動しています。Slackの活用として前述のChatOps的な使い方も一部実施していますが、それよりもコミュニティの場として活性化させて行くことに興味があります。時にはオフラインで飲み会をやったり、Slackで盛り上がったテーマで別のコミュニティが産まれたりしたら良いですね。

今回はラック社内でのSlackの導入状況についてご紹介しました。コミュニケーションの「場」としてSlackを活用しています。Slackで通知される勉強会や社内イベントに参加することで社内コミュニケーションが活性化する、普段はあまり知らない他事業部の社員を知るキッカケにもなっています。今後は、他サービスとの連携などの事例が蓄積されると思いますので、またご紹介したいと思います。

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