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花火に感動して想うこと。
芥川賞の又吉直樹さんの小説は「花火」ではなく「火花」だったことを昨日知ったのは、ここだけの秘密です。
それは、さておき、ご縁があり今年が最後と言われている東京湾花火大会を見物してきました。頭上で彩り豊かな閃光が煌めき体を震わせる衝撃の経験は、何故だか不思議な感覚になります。火薬の持つ魅力です。同じ花火でも線香花火とは全く趣が異なります。様々な火薬の変化(へんげ)に昔から魅せられてきたように思います。
そう、夏休みは田舎での墓参り、蚊帳を張り就寝、熊蝉の合唱で目覚める日々。バケツに水を張り、蝋燭を立て、花火を楽しむ。煌めく火花の花火、締めくくりは線香花火を楽しんだものです。ところが中学生くらいになると、バチバチくらいの花火ではつまらなくなり2B弾や爆竹に走り多くの蛙や蛇が犠牲になりました。
さらに高校生の頃になると、友達と芦屋(と言っても兵庫の高級住宅街ではなく自衛隊基地がある北九州周辺の芦屋)の花火大会に行きました。当時、芦屋の花火大会は地元では一番華やかだったように思います。その為、恐らく日本で一番品の良い北九州であるにもかかわらず、近隣のヤンキーたちが沢山押しかけ喧嘩沙汰も多く、結構命がけで見物した記憶があります。その大会では遠賀川河口にかかった橋にて見物するのが最高とされ、頭上で炸裂した花火は未だ忘れることが出来ません。
それからは、爆竹でも我慢できずに打ち上げ花火の派手さを競い高じたものです。それは、大切に扱わないと天罰を受けそうになる罪悪感を持ちながら、人間の能力を超えた火薬の魅力に取り憑かれたような感じでした。そう言えば自衛隊の富士総合火力演習を見学したときに体験した戦車の砲撃は、他を圧倒する迫力は凄まじいもので、火薬の着飾った姿ではなく、本性を垣間見た記憶があります。太古の昔より技術というのは人間の尊厳を踏みにじる恐ろしさを備えていたように思います。
その意味で、現在のカンブリア紀並みの情報技術進化の爆発ですべてのものがつながることで、おそらくは全ての人間の尊厳というものが存在しえないくらいに新たな時代に突入しているのだななどと思っているさなかに、やはり夏の煌めきは私を忘れないでくださいとでも言いたげに、Flashに関わる35件にも上るセキュリティ更新が発表されました。
「Flash Player」に35件の脆弱性 - 更新が公開 SECURITY NEXT
(2015年8月13日現在)
Flashもブラウザに組み込まれたり花火のようにパソコンの中で変化(へんげ)、多くの人が意識して使用もしていないために管理が必要なことも知らない人も多いと思います。先日、イタリアのHacking Teamからの情報漏えいでFlashの新たな脆弱性が発見され、その後すぐに攻撃に悪用された事件で、今後も多くの未知の脆弱性で攻撃を受けるリスクを考慮し、自分のパソコンからはアンインストールして会社としても暫定的ではあるけど対策を講じました。
この夏、散々な目にあう前に、燦然と輝く閃光花火の取り扱いに関して、考える時期に来ているのかもしれません。
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