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1993年に世界自然遺産に認定され、観光客が急増した屋久島。 しかし、昨今観光客の減少が始まったと聞き、ブームを維持する難しさを考えました。
夏休みをいただき、九州・鹿児島にある屋久島に行ってきました。
屋久島は、1993年に世界遺産登録が認定され、深い自然が残る秘境として世界的に有名です。
皆さんも樹齢7000年といわれる縄文杉や
清らかな清流について話を聞いたことがあることでしょう。
なんとなく違和感が
今回は2度目の屋久島でしたが、相変わらずヨーロッパからの訪問者が多く、アジアからも多くの観光客が訪問されていました。私は屋久島の山々の連なりを歩く「縦走」スタイルで、数日を山の中で過ごすのが好きなのですが、昨年と比べてなんとなく登山者数が少ないと感じていました。
いつも細い登山道には渋滞ができていたり、寝る場所もないほど人であふれかえる山小屋には、それほど多くの登山者が集まっていません。
登山を終えゲストハウス(複数人で共同宿泊する安宿)に戻り、宿の方に登山者が少ない件を告げると、数年前からかなり観光客も減少してきているとのこと。
どうやら世界遺産認定から20年を超え、興味関心がある方は一通り訪問しつくし、他の世界文化遺産などの増加により分散化も進んでいるのでしょう。
人の関心は移ろいやすいものですから、常に観光客が押し寄せる状況を維持することは難しいとはおもいますが、子の難しい課題を乗り越えなければならないのは、観光で生活を立てている地域の現実です。
ブーム対策はセキュリティ事業でも同様に必要
ラックは情報セキュリティに関する啓発や指導といった取り組みを行っていますが、事件の報道などがあると、一気に危機感が高まり、多くの企業の方から問い合わせなどが増加し、Webサイトのアクセスも増加します。しかし、しばらくすると関心が薄れてしまい、もとの状況に戻ってしまいます。
一度盛り上がった関心が冷え切ってしまうと、元の状態よりもさらに再燃させることが難しくなります。
だからこそ、ブームを一過性に終わらせないよう、2つの取り組みを行ってゆくことになります。
加熱しないよう盛り上がりの調整を
一気に需要を喚起しすぎて、結果的にサービスの提供が行えず需要が冷え込んでしまうことに対して、加熱した需要喚起を起こさないためのメッセージやメディア露出の調整を行います。継続して関心を向けていただけるよう、全てのカードを切らずに徐々に働きかけを継続します。
常に新しい話題を提供して関心を維持する
一度需要を喚起した後は、常に注目を集められるような取り組みが必要です。屋久島の場合には登山やマリンスポーツのほかに、ウミガメ観察や自然観察といった軸となる訴求を継続して行います。
適当に手を抜くことが浸透につながる
常に全力投球!という姿勢は、メッセージを受けた人にエネルギッシュなインパクトを与えます。しかし、ゲリラ豪雨のように大量に投下された情報の大半は、処理されずに流れていってしまいます。
知ってほしい情報は、様々な手法でジワリジワリと理解をうながるように取り組みます。まさに梅雨の長雨のように、適量の情報を投下し浸透を促すことが必要です。
屋久島は一級品のコンテンツであり、多くの魅力を継続的に世界中の人々に伝えてゆくことで、再度訪問者を増やすことはできるでしょう。
情報セキュリティも、一過性のブームではなく継続した問題意識を伝え、真の意味の対策につなげていただけるようコントロールをしてゆきたいとおもっています。
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